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アウトドア用品

  薪ストーブ豆知識



 ◆鋳物ストーブとスチールストーブ

ストーブは材質面から鋳物製ストーブとスチール製ストーブに区分されます。

 鋳物ストーブは日本でも古くからなじみの深いストーブです。天板、側板等の構成部品は全て鋳型を作った上で、鋳造されます。よい鋳型には多額のコストがかかりますので、モデル数は限定されます。

 破損、焼損の場合も部品交換ができるメリットがあります。また鋳物は蓄熱効果があり、消火後もしばらく暖かさが続く特徴があります。

 スチールストーブは多様なデザインが可能で、フリースタンディング暖炉とも呼ばれています。

 主材質の鋼板はコンピュータ操作のレーザー光線で切断されますが、溶接、組み立ては、熱練工の手仕事で一台一台丁寧に作られます。スチールストーブは、鋳物ストーブに増して、インテリアデザインとして楽しめる特長があります。

 耐久性については、正しい使用を行えば、鋳物ストーブもスチールストーブも同じ寿命です。



 ◆輻射熱(ラディエーション)方式と対流熱(コンベクション)方式

ストーブの外壁が暖まって、ストーブ表面に接する空気を直接暖めるのが輻射熱方式です。

 一方、ストーブ外壁に空気流通層を設け、下部より冷たい空気を吸い上部から暖まった空気を出すのが、対流熱(コンベクション)方式です。この場合でも、ストーブ上面と前面は輻射熱が放出されます。

 対流熱方式は、側壁、後壁を余分に設けますので、価格は高くなりますが、側後壁面は比較的高温にはなりませんから、壁や家具により近づけて設置できること、高齢者や幼児のいる家庭では、安全性が高いメリットがあります。

 スチールストーブの多くは対流熱方式です。

一方、鋳物ストーブは殆ど輻射熱方式です。



 ◆目皿(ロストル)つきストーブと目皿なしストーブ

 ストーブには、目皿(ロストル)のついたタイプとつかないタイプと二種類あります。ロストルつきストーブは多くの場合、灰受皿がついていますが、ロストルなしストーブは灰受皿がついていません。

 ロストル無しストーブは薪専用に作られたストーブで、薪以外の燃料を使用してはいけません。常に一定量の灰を燃焼室低面にためていわゆる灰床を作って薪を燃焼させます。この場合、薪は燃焼すると燠(オキ)になりますが、長時間の燠燃焼が得られます。

 薪を完全燃焼させると、灰のたまりは少なく、灰すても多くはありません。参考までに灰は土壌をアルカリ化しますので、花壇や菜園には良い土壌改良剤となります。

 一方、ロストルつきストーブは、比較的多量の燃焼空気を必要とする石炭、コークス等も使用できる多種燃料用として作られています。但し、ヨーロッパと日本では石炭、コークスの種類が異なり(例えば火力)ますので、薪以外はおすすめ出来ません。

 ロストルつきストーブで重要なことは、必要以上の空気が入らないようしっかりしたエアータイト型であることです。



 ◆燃焼効果と熱効率

 高級薪ストーブの条件として高い燃焼効率と、熱効率は必須条件です。

 薪の持つ発熱量を燃焼時、どの程度まで熱に転換できるかが燃焼効率で、発生した熱をどの程度にまで暖房のために室内に放出出来るかが熱効率です。

 燃焼効率100%が理想的ですが、未だ100%のストーブは開発されておりません。

 燃焼効率を上げたり、海外の排煙規制をクリアーするため、キャタリスティックコンバーターを取付たストーブがあります。これは役立っていますが、操作がむづかしいこと、薪を選らばなけらばならないことに加え、定期的なメンテナンスが必要で費用も高くなります。キャタルスティックコンバーターを取付けずに高い燃焼効率とクリーンな排煙ができるストーブは、設置後のメンテナンスも容易で経済性に優れています。また、熱効率を高める為、燃焼ガスをストーブ内面に出来る限り多く伝達できる構造にし、ストーブ外面はヒダやレリーフをつけ放熱面積を広く取っています。



 ◆煙道の重要性

 薪ストーブの持つ能力を100%引き出せるか否かは、使用する煙道の種類と煙道設計にかかっていると言っても過言ではありません。

 ストーブの排気口(煙突を接続する)の寸法は、燃焼室の大きさと熱出力から必要な排気量を計算し決められていますから、夫々のストーブに合った内径の煙突でなければなりません。

薪の燃焼には、排気ガスをスムーズに逃がしてやる必要があり、それは煙道内の煙の引き(ドラフト)と密接に関連します。適切なドラフトを得るには、設置場所の内外の条件に合った煙道設計を行わねばなりません。ストーブに必要な煙突の高さや風圧帯を避ける高さ等、又ログハウスの場合はセトリングも必要となります。

 排気ガス(煙)は出来る限り気体で暖ったまま煙突トップより逃がさねばなりません。煙が屋外の煙突内で冷やされると液体(タール・クレオソート)になり、煙突内面に付着します。

 その結果引きが悪くなり、良い燃焼が得られないばかりか、最悪の場合タールに引火し、いわゆる煙道火災を起こすことがあります。

 これらの点から、壁面貫通部と屋外の煙突は二重断熱煙筒の使用をおすすめします。

 耐熱、耐錆ステンレスの間に高性能断熱材を入れて断熱性を高めています。



 ◆部屋の広さと薪ストーブ

設置場所が寒冷地か否か、家の断熱状況、主暖房か二次暖房かで選択するストーブが変わって来ます。

 一概には言えませんが、天井の高さを一般的な2,400mmとした場合、1uあたり60〜150kcalの熱量が目安です。例えば20畳の広さの部屋は33uですから、1,980〜4,950kcal/Hの熱量が必要となります。吹き抜けのある場合は、30%〜40%増の熱量を必要とするのが目安です。天井にシーリングファンの取り付けをおすすめします。

 また必要な熱量より一クラス上の熱量を持つストーブを選択することをおすすめします。それは、小さいストーブでガンガン焚くとオーバーヒートし、鋳物やスチールプレートに危裂が入ったり、変形したりする危険性があるからです。



 ◆高気密住宅の薪ストーブ

最近、高気密住宅が増えています。

 薪ストーブの燃焼には常時空気を必要としますが、空気消費量は多くはなく、ドアの開閉で殆どの場合充分です。※ただし、換気扇を回した場合には、希薄となり、逆流しやすくなります。

 しかし、(法令改正により)外気導入が義務付けられるようになりました。多くの薪ストーブに外気導入用ダクト取入口がついておりますので簡単な工事で外気導入が可能です。



 ◆薪について

樹木は、大きく分けて、針葉樹と広葉樹があります。暖炉・ストーブに適した薪はナラ・ブナ・クスノキといった紅葉する広葉樹です。

 スギ・マツ・カラマツなどの針葉樹は木質が柔らかくすぐに燃えつきてしまい、ヤニを多く含んでいるので、燃焼時にクレオソートが発生しやすい欠点があります。針葉樹を使用する場合は広葉樹と混ぜて使用しましょう。

もう一つ大切なことは、充分乾燥した薪を使用することです。水分を多く含んだ薪を燃焼させると、水分を蒸発させるために極めて熱効率が悪く、またクレオソートが大量に発生し煙突やストーブに悪影響を与えます。

 長さ30cm〜40cmに切りそろえた薪は、日当たりの良い場所に井桁状に積み上げ、通風を良くして1年半年程自然乾燥させると、ストーブに良い薪となります。

 新建材や塩分を含んだ薪は、もちろん使用してはなりません。



 ◆地球温暖化と薪ストーブ

地球温暖化防止は、21世紀の人類が実行して行かねばならない大きなテーマです。

 地球温暖化をもたらす原因は、主として二酸化炭素(CO2)の増大で、電気、ガス、石油、石炭等を使用するエネルギー産業、交通運輸業、自動車、家庭電化製品等が主たる発生源です。

 暖房について考えてみましょう。燃料は石油、ガス、石炭等の化石燃料と薪炭等の木質燃料に大別されます。両燃料とも燃焼するとCO2を発生します。

 しかし、化石燃料はCO2を放出するだけですが、木はCO2を吸収・固定してくれます。植林を行うことにより、放出したCO2以上に、吸収することができます。また木は、再生可能な唯一の資源でもあります。

 このようなわけで、暖房に薪ストーブや薪暖炉を使用することは環境に優しいと言うことができます。



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